「倉持」さんって、すごい苗字だと思う。~品川心療内科ゆうメンタルクリニック秘密コラム
「倉持」さんって、すごい苗字だと思う。
グラビアアイドルで、倉持由香さんという方がいます。
グラビアといえばバスト、という世界で、あえてヒップにこだわりすさまじい人気を博された方です。
この発想は素晴らしい。
東からではなくあえて西に向かってアメリカにたどりついたコロンブスに通じます。
とはいえ、今回の話のメインはそこではなく。
ここで何より話したいのは「倉持」さんという苗字のスゴさです。
倉持さんご本人ではなく、倉持という苗字そのものについて話すので、ファンの方の期待にお応えできず申し訳ありません。
とにかく「倉持」。
これ間違いなく「倉(倉庫)を持っている」ことから、ついたのだと思います。
まぁ、倉といえば、大商人さんのおうちとかにありますから、それは特徴的ですよね。
倉を! 持っている!
それは苗字としてふさわしい。確かに。
何より、この「所有」を名前にまで高めたというのがスゴイなと。
だって子々孫々所有できるとは限らないわけで。空襲とかで失っちゃったらどうするのと。
まぁそれ言いだしたらキリはありません。
他にも「家持」さんというお名前も聞いたことがあります。
家を持っている! すごい!
…いや大半持ってる気がしますが、まぁ、それだけ特徴的なお屋敷だったのかもしれません。ガウディとかが建築した感じの。
しかしここで気になります。
他にも「持」がつく苗字ってあるのだろうか。
いったい何を持っていることを、苗字にするほど誇っているのかと。
調べたところ、こんな苗字も実在するそうです。
・石持(いしもち)
最初からすごい。
石を! 持ってる!
え、それどうして苗字にしようと思ったの、と。
それもう、所有じゃなくて、動作じゃないのかと。
ただ単に、たまたま持ち上げてたとか、そういう瞬間を切り取っただけじゃないかと。
単なる青春の1ページとかじゃないのかと。
他にもありました。
・岩持(いわもち)
これはすごい。誇っていい。
石よりずっと重いもの。すごい力持ち。
ただこれもやっぱり、所有じゃないと思います。
いやでも、所有だとしたら、庭にあったりするんですかね。
でっかくて見事な岩。枯山水の日本庭園みたいな。
でもそこまですごい庭を持ちつつ、全部を「岩」で代表されちゃうのは切ないと思います。
庭もー! 庭も見てー! みたいな。
他にもありました。
・板持(いたもち)
板を! 持ってる!
アレかな。まな板とかかな。
それってもう大半の人が持ってるというか、一瞬も持たないで生きる方が難しくないかと。
もう絶対自炊しません! みたいな宣言ですからね。
一生コンビニご飯でいいです! レンジでチンします! みたいな。
一人暮らしに慣れきった大学生かと。
他にもバリエーションで
・木持(きもち)
さんもいるようです。
これは板よりすごい。たぶん生えてる木ですからね。よく持てたなと。
その上、苗字になるほどですからね。よっぽど長期的に持ってたのでしょう。
どうでもいいですが恋愛において「木持さんの気持ちが知りたい」とかうまいこと言われて盛り上がるんだと思います。うまいかは知りません。
さらにあります。
・貝持(かいもち)
貝を! 持ってる!?
え、ここまで来るともう食材じゃない?
人生において、一瞬食べて、すぐ消え去るような思い出じゃない?
特にアサリとかシジミだとしたら、小さすぎて、あれ、貝あけて食べるのに必要なカロリーが、食べて吸収できるカロリーより多くなっちゃうんじゃない?
それに日本史では「貝塚」とかあって、あれ、貝殻が捨てられてる場所でしたからね。
貝って、持つことより、捨てられることでアイデンティティになってるような部分があるのでは、と思うのです。
いやでも、よっぽどすごい貝だったのかもしれません。ホラ貝とか。でかいし吹ける。それはもう誇っていい。他にも真珠貝とか。だったらうらやましい。
さらに別の系統ですと、こういうのもありました。
・犬持(いぬもち)
犬を! ワンワンを! 持ってるよ!と。
ついに動物に突入です。
これ、花咲かじいさんくらいなら、誇ってもいいと思うんですよ。犬のおかげで大成功ですから。
でも花咲かじいさんに苗字がつくなら、やっぱりたぶん「花咲(はなさき)」とかになると思うんですよ。こっちの方がカッコいいもの。犬のことも思い出してあげて! と。
そうなると、犬持さんは、犬を持つことでいいところまで行きつつ、ギリギリで花咲かじいさんになりそこねたんだと思います。たぶん意地悪じいさんの方だと思います。
いや! すみません。全国の犬持さんにおかれましては、すみません。
実際は、おそらく苗字になるほど特徴的な、すごい犬を飼われてたんだと思います。(フォロー)
ダックスフントとかヨークシャーテリアとか。でも「ダックスフント持」とかは日本人の苗字としてアレなので、犬にしたんだと思います。
説明するほどアレになってきたので続けます。
とにかく動物所有系は、他にも色々ありました。
・馬持(うまもち)
馬を!
・鹿持(かもち)
鹿を!
…うん。ちょっと所有系苗字って本当に幅広いなと思いました。
少なくとも動物の中では、なぜか「犬・馬・鹿」だけが選ばれたようです。
これ「恐竜持」さんとかいたら、「少なくとも苗字ができた時代まで恐竜が実在したのでは」みたいな証拠になるんじゃないかと思いますが、さすがにその苗字はないみたいです。残念です。
ちなみに似た系統ですと、
・尾持(おもち)
さんもいました。これ激しい。
人間の姿なのに、動物さんの尻尾がある感じ。かわいい!
ウサギさんのシッポとか、ネコさんのシッポとかついてるのでしょうか。萌えます。
妄想がエンドレスになってきました。
他にも
・金持(かねもち)
という、そのまんまズバリなものもありました。
これすごい。苗字がついた時代はスゴかったのですが、子々孫々の人生でのプレッシャーがすごい。
一瞬も貧乏になれないですからね。誰にも借金できない。
そんなことを思いつつ見ていると、最後に究極の所有がありました。
・国持(くにもち)
これはすごい。
もう国王。日本の王様がここにいたー!
いやまぁ、昔でしたら、一つ一つの地方が「国」ではありました。加賀国とか土佐国とか。
それでも地方領主ということですからね。すごいことに変わりはありません。
ただその実「金持」さんと同じ、いえ、それ以上のプレッシャーがあると思います。
奥様に「ウチは国持なのになんで狭い賃貸なの?」とか言われないよう頑張っていただきたいところです。
さいごに
以上、持という苗字について分析してみましたが、もしかして今後、さらにパワーアップした苗字が生まれてくるかもしれません。
「特殊な性癖持(とくしゅなへいへきもち)」とか「Mっ気持(えむっけもち)」とか。
………。
自分自身「変態発想持」という苗字になりそうな気がしつつ、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)