Officila髭男dism「Pretender」に潜む心理学~品川心療内科ゆうメンタルクリニック秘密コラム
Officila髭男dismさんというグループをご存じでしょうか。 グループ名がすごく特徴的なのですが、現在、超人気のアーティストさんです。
その歌の中に「Pretender」(何かのフリをする人)というのがあります。
一言で言うと、何かの理由で続けられない恋愛の切なさを歌うような内容なのですが。
その中に「君は僕にとって運命の人ではない。そして僕にとって君が何か分からない。ただ一つだけ言えることがある。『君は綺麗』だ」という内容があります。
著作権に配慮してエッセンスだけ抜いてます。
いや、すごい。心を打ちます。
確かに強い感情や関係性というのは本能的なもので、その想いが強くなればなるほど「これはこういう関係だ」なんて明確に言語化しづらくなります。
くわえてそれが恋人や夫婦など、社会的に明言できないものであれば、なおさらかもしれません。
ただ、言葉にできないからといって気持ちが存在しないわけではもちろんなく。
それを強いて言葉にするなら「君は綺麗」だと。確かに、愛しく評価する気持ちは存在している、と。
いや、真実であり、感情を動かします。素晴らしい。
………ただです。
同時に、全国にたくさんいる、関係をあいまいにしたいカップルに多用されそうではないかと。
たとえば、
「部長、私と部長の関係って」
「分からない。でも君は綺麗だ」
「嬉し///」
みたいな。たいていの問題をウヤムヤにできそう。
うん。まぁ。
それもそれで愛でしょうか。
人間世界には色々と言語化しない方がいいものが多々存在する気がしつつも、ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
(完)